校長通信「響きあう学校」

校長通信 響き合う学校 2016年3月号

H28年3月号

響きあう学校      安城学園高等学校だより 2016.2.24(水) 第154号

安城学園高等学校長 坂田 成夫

     

【花のいのち   坂村 真民】

 辛夷(こぶし)が咲き

 木蓮(もくれん)が咲き

 連翹(れんぎょう)が咲き

 そのあけくれのなかで

 わたしの体に

 花のいのちが

 充満してきた

 ああ

 なんとも言えない

 この豊かな気持よ

 

【今月の作者と詩 坂村真民】   

明治42年1月熊本県に生まれる。8歳の時に、父親の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男として母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年神宮皇学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につき、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩作に専念する。四国に移住後,一遍上人の信仰に随順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。平成18年12月11日永眠(97歳)代表作として「念ずれば花ひらく」「二度とない人生だから」「自分の花を咲かせよう」「花一輪の宇宙」「あうんの花」などがある。全国的にファンは多く、詩の愛好者によって建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、その数は現在,海外の36基と合わせると約737基となる。紹介した「花のいのち」も花の風景のなかにいのちを見つけたことの喜びを詩っています。

ベルギーテロ事件を悲しむ 

 欧州連合(EU)本部のあるベルギーの首都ブリュッセルで同時爆弾テロがあり、30人以上が死亡し、負傷者は計200人以上に上りました。11月にはパリで130人が死亡する事件に起こっています。  どこまでこのテロは続くのか、心配でたまりません。“やられたらやり返す“という方法では絶対に解決しないと思います。世界の秩序がこれ以上乱れないためにも、すべての国が知恵をだすべきです。とりあえずは戦争をまずやめることです。そして話し合いをすべきです。テロの原因だとされる「貧困格差」について、早急に各国首脳が肝を据えて話し合わなければいけない切羽詰まった状況にあルト考えています。戦争状態をやめて話し合いに入る、そのことを是非、実現して欲しいと願います。最後にこのテロによって亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

【幸せとはなにか 3月21日 中日新聞中日春秋より】

「ある国の首相が突然、大切な会議をすっぽかした。理由はよく分からぬが、家庭の事情が、絡んでいたようで、首相は記者会見でこう語った。「首相の仕事は大切だが、一時的な役割だ。でも父親としての仕事は一生続く」。日本の首相ならば世間はどう反応するか。擁護の声も上がるだろうが、批判の方が強いかもしれぬ。場合によっては退陣に追い込まれる可能性も否定できまい。この首相とは、デンマークのロッケ・ラスムセン首相。2010年の実話である。さて、どうなったか。家庭を大切にしていると、首相の好感度は上向いたそうだ。デンマークとはそういう国なのだ。日本のランクが低いと文句をいう前に「幸せってなんだっけ」をもう一度考えてみたい。」

【福島を忘れない〜吉永小百合サンのCD「第2楽章 福島への思い」を購入〜 前号に続いて

 女優吉永小百合さんにCD「第二楽章 福島への思い」の作成の仕事依頼が来たとき「行ってみないと、本当の悲しみが分からない」と、吉永さんは帰還困難区域がある福島県葛尾(かつらお)村を訪れています。「想像以上にショックを受けた。自分たちの村がまるまる帰れないところになっている。そういう悲しみは、私が朗読してもなかなか表現し足りない」と語り、「今もふるさとに戻れない福島の方たちの思いを私たちみんなで受け止め、寄り添うことができたら」と思いを込めて詩を朗読しています。福島を忘れない、被災地を忘れない、そのことを忘れずに毎日をいきてゆきたいと思っています。

【新聞のコラム東奥日報(青森県)天地人 3月23日】  <老人はいつも海を女性と考えていた>。老人の名はサンチャゴ。キューバに暮らし海を慕う孤独な漁師だ。ヘミングウェーの「老人と海」は、この老漁師と巨大なカジキとの格闘を描く。釣りと酒を愛したヘミングウェーは、カリブ海に浮かぶキューバが気に入りだった。生涯の3分の1に当たる22年間を過ごし、「老人と海」など多くの傑作を書いた。米国生まれのヘミングウェーだが、街に像が立つほどキューバ人に愛される。人が人を愛しても、国と国は水と油のような間柄にもなる。犬猿の仲から一転、国交回復なったキューバを、オバマ大統領が訪問中である。米大統領がキューバの土を踏むのは88年ぶりという。「生きているうちにこんな時代がくるとは」と、キューバ国民も米大統領の訪問に驚いているらしい。米国側には仇敵(きゅうてき)との関係改善、キューバ側には経済の立て直し。互いに思惑はあれども、政治や外交の世界では水と油も溶け合う。氷解進むカリブ海の向こうでは、またもやテロによる惨劇である。ベルギーの国際空港などで爆発があり、大勢の死傷者が出た。パリ同時テロの実行犯を拘束した報復との報道もある。「老人と海」で漁師はカジキに言う。<おれはお前が大好きだ>と。格闘しても生きる者の尊厳を忘れない。人と人。いわれなき無差別殺人は許し難い。

【3月の読書 過去と向き合い生きる「今日の視角」セレクション2 信濃毎日新聞社発行 1404円】 信濃毎日新聞の人気コラム「今日の視角」の2009年から2015年までのセレクト集です。政治、文化、外交、社会問題、文化、芸術、暮らしと多岐にわたって書かれています。著者は小説家の井出孫六氏です。特に、戦争の時代へ逆戻りさせないようにと運動の中心を担ってきた井出さんの安保に関する文章はさすがと感じます。よい文章を書きたいと思っている人の文章読本としても勧めます。

  •  中日新聞「中日春秋」に下記のコラムが掲載されていましたので紹介します。
  • 【国連調査で日本は幸せ度53位】  3月20日は国連によって定められた「国際幸福デー」でした。今年世界157ヶ国で実施した「世界幸福度調査報告」によれば世界で「最も幸せな国」はデンマークでした。以下昨年1位のスイス、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、カナダ、オランダ、ニュージーランド、オーストラリア、スウェーデンと続き、アジアではシンガポール22位、タイ33位、台湾35位、マレーシア47位、韓国58位。日本53位、中国は83位でした。他に米国は13位、ドイツは16位、英国は23位、ロシアは56位でした。日本の昨年同調査順位は46位です。153位以下はベナン(アフリカ)、アフガニスタン(アジア)、トーゴ(アフリカ)、内戦が続くシリア(アジア)は156位、最下位は内戦が続くブルンジ(アフリカ)です。内戦状態にあるアジア、アフリカの国の幸福度が低いのは理解できます。

【4月の主な行事】  

 4月 5日(火) 2.3年生登校           

 4月 6日(水) 入学式 入寮式   

 4月 7日(木) 始業式・クラス写真・個人写真

 4月 8日(金)~4月13日(水)担任面接

 4月 9日(土) 新入生歓迎会・ミュージカル一般公演

 4月13日〜15日 各学年健康診断

 4月16日(土) 3年進路ガイダンス・学級懇談会  

 4月18日(月)海外留学、語学研修ガイダンス  

 4月19日(火)~4月22日(木) 1年フレッシュマンキャンプ

 4月23日(土)2年進路ガイダンス・学級懇談会・PTA第1回役員会 

 4月25日(月)~4月26日(火)クラブ統一受付  

 4月28日(木)生徒会立会演説会