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校長通信 響き合う学校 平成28年度2学期始業式式辞

 おはようございます。今日から2学期です。2学期も高い目標をめざして、いろいろなことに挑戦して、自分を大きく飛躍させ、自分を大きく成長させて欲しいと思います。
 台風10号の影響で北海道や東北で大きな被害がでています。想いを寄せる、気にかけることが大切です。
 東京の小池都知事が昨日、市場を築地から豊洲へ移転することについて延期することを表明しました。
 小池知事は「立ち止まって考える」ということを強調していました。一旦、決まった事でも「立ち止まって考える」「都民ファースト」で考えたいと話していました。
 「立ち止まって考える」ということは大事なことです。皆さんも「立ち止まって考える」そんな時間を是非、時々作るようにして下さい。
夏休みには勉強や補習以外にも部活動、生徒会、学園祭準備、安城七夕祭り、リーダーズキャンプ、夏のボランティア、インターンシップ、広島セミナー、東北支援の活動などさまざまな活動があり、皆さんもそれぞれで頑張ったと聞いています。26日、27日に行われた学校見学会でも沢山の皆さんに応援頂きました。ありがとうございました。
 インターハイ出場した男子バスケットボール部と女子バスケットボール部、陸上部の応援に私は出かけました。本当によく頑張っていました。選手も応援する人もキラキラと輝いていました。羨ましく感じました。陸上部では3年生の白藤さんが砲丸投げで全国2位、2年生の古橋さんが100MHで全国5位の成績をあげました。この成績も見事でした。
 今週の日曜日に行われた浜松での吹奏楽コンクール東海大会にも応援にもでかけました。演奏中はどきどきで、結果ははらはらの1日でしたが部員の皆さんとの一体感を感じた一日でもありました。演奏は見事で、素晴らしいサウンドを会場に響かせてくれました。結果は、金賞は受賞しましたが、全国大会へは紙一重の差でいけませんでした。結果4位でしたが素晴らしい、誇らしい演奏でした。
 ある保護者の感想です。あれだけ見事な演奏をしたら結果は時の運。私もそう思います。
他に全国私学県大会を勝ち抜いて東海大会に出場するバレーボール部を始め、多くの部活動が頑張っていたと聞いています。
負けてしまったチームも有りますが、悔しさをバネにする、そして成長に繫いでいく、それが強いチームだと思います。次にむけて頑張って下さい。
3年生のみなさんにとっては就職試験や大学、短大、専修学校の試験がすぐ始まっていきます。自分の一生を決定していく大切な学期になります。一日5時間、6時間の家庭学習があたりまえの学期にして下さい。
 1年生、2年生の皆さんも進路選択、進路実現にむけての大切な学期になります。“無限の可能性に挑戦する“そんな思いでいろいろなことに挑戦して下さい。
 学園祭もあと3週間ちょっとで始まります。準備の遅れているクラスは準備を急いで下さい。
 学園祭はクラスの団結力の勝負です。みんなで協力してしっかり準備して下さい。
 最後にリオのオリンピックで印象に残った2つの話をします。
一つは女子レスリング53キロ級で絶対王者といわれた吉田沙保里さんを破ったアメリカのヘレン•ルイーズ•マルーリス選手です。吉田選手が2004年、アテネオリンピックで金メダルをとったときに彼女は12歳、そのときから彼女は吉田選手に勝つ事を目指して練習をしてきたそうです。今年24歳ですので12年間、吉田選手を目標にして練習してきたそうです。2011年と2012年の2回、吉田選手と彼女は試合をしましたが敗れています。それから3年、彼女はさらに一生懸命練習して、研究してついに吉田選手に勝利したのです。
吉田選手は負けたあと、マットからしばらく立ち上がることができず涙を流していましたが、彼女もまたマットを降りた場所で泣き続けていました。人目をはばからず、彼女もまた泣いていました。表彰式でも泣いていました。幼い頃からの大きな想いを成し遂げた、その想いが詰まった涙だったそうです。そして表彰後では負けた吉田選手を最後まできづかい尊敬し、喜びを抑えた態度を終始取り続けていました。
二つ目の話は女子バトミントンで金メダルをとった「タカマツ」ペアの松友美佐紀さんです。
決勝ではデンマークのペアと戦い、負けていた試合を逆転して勝利しました。このときの勝利インタビューで彼女はこう答えていました。「ロンドンが終わってからこのリオで最後って決めていた選手がたくさんいた。決勝で戦ったデンマークのペアだったり、私たちがずっと目標にしてきた中国の選手だったり、インドネシアのペアだったり、韓国のペアだったり、そういう人たちと試合ができることが本当に楽しくて、その選手がいてくれたから今の私たちがいる、その人たちとあと何回できるかわからない試合で、少しでも恩返ししたいという想いがあったオリンピックだったので優勝できてよかったです。」
 戦うことで自分を成長させてくれた相手の選手を尊敬し、最後の試合となる相手のことを気使い、感謝しながら試合をしていた、素晴らしい選手だとあらためて思いました。そして部活動で試合をするということはこういうことだとあらためて思いました。
 インターハイに参加した男子バスケットボール部の皆さんが最後の半日を自由にするか原爆資料館を見学するかどうか選択したとき、全員が原爆資料館の見学を選択したという話を顧問の先生から聞きました。東北へ出かけた合唱部の3年生の人は“卒業しても東北の演奏活動に参加したい”と現地で感想を述べていたと聞きました。
 優しさにあふれた生徒たちだと感心するとともに皆さんのことを誇りに感じています。
 勉強に、部活動に自主活動に一生懸命頑張る人たちが集まった安城学園高校、挨拶がしっかりでき、ルールもよく守る、みんなのために頑張れる人が集まった安城学園高校、高い目標を掲げて果敢に自分の無限の可能性に挑戦する人が集まった安城学園高校、そうした学校をめざしていきたいと思います。
 鳥は飛び方を変えることはできない、動物は走り方を変えることはできない。人間は決意することで今日からの一日を変えることができる。
 皆さんにとってよい2学期を創って下さい。
                        平成28年9月1日 安城学園高等学校 校長 坂田成夫