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校長通信 響き合う学校 2016年9月号

H28年9月号

響きあう学校      安城学園高等学校だより 2016.9.22(木) 第169号

安城学園高等学校長 坂田 成夫     

【秋       新川和江】 

 穀物が 果実が

 いっせいに実る この季節

 すこやかな妊婦のように

 地球も少し 身重になるのではないかしら

 いいんですよ ゆっくりと回って

 

 一日一日を 丹念に

 きんいろに輝かせてくださいな

 稲田では 穂が頭を垂れている

 みかん畠では 枝がやさしくに撓っている

 さてわたくしも 

 何かに向かって お辞儀をしなくては

【今月の詩と詩人 新川和江】 
 1929年茨城県結城市生まれ。西条八十に師事。生や愛の本質を柔らかな言葉で謳いあげた戦後詩を代表する女性詩人の一人です。詩集のほかエッセイ集等も発刊。「お母さんのきもち」「人体詩抄」「わたしを束ねないで」などがお薦めの詩集です。今回紹介した詩は雑誌からの転載です。雑誌を読むまで知りませんでしたが新川和江さんらしい優しさと厳しさを感じさせる詩です。

学園祭〜作品のメッセージを受け取りながら学園祭を楽しむ〜

 いよいよ待ちに待った学園祭がきました(9月23日と24日)。今年のテーマは「あてんしょん」、高校生として社会に眼を向け、関心を持ち、行動していこうというメッセージ、さらに質的にも高く注目される価値のあるものにしたいという想いが含まれていると聞きました。毎年、生徒会が深い討論を経て決定するテーマですが今年のテーマ「あてんしょん」にも感心し、敬意を表します。

 世界をみると南北問題や地域紛争、テロや貧困、飢餓、気候変動など困難な問題が山積しています。どうなっていくのか見えない不透明な時代に入っています。ただし、どんな時代になっても大切なことはあります。一つは一人一人が興味を持てること、好きなこと、感動できること、やれることを追求しながら生きていくこと、もう一つは仲間と繋がり、人と繋がり、楽しみながら、協力し合いながら、世の中にとって大切なことを成し遂げていくことです。学園祭は、この大切なことを学び、体験することができる場所です。“誰でも無限の可能性を持っている”は本校の教育理念ですが学園祭の取り組みをみているとつくづく生徒たちの無限の可能性を感じます。
 各クラスの作品にはそれぞれのメッセージが込められています。作品によっては深く考えさせられるものもありますし、見学にきた人を楽しませるメッセージもあります。一つ一つのかクラスがどんなメッセージを発しているか、そんな視点から作品をみていただくことを願っています。

一日一生という言葉
 9月17日(日)安城総合グランドで行われた東海軟式野球中学選手権に来賓として挨拶しました。
一生懸命全力で野球に打ち込む中学生に「一日一生」という言葉を贈りました。私が大切にしている言葉の一つで紹介します。

『一日一生という言葉があります。読み方は2通りで「いちにちいっしょう」または「いちじついっしょう」とどちらも使用されます。意味は2通りです。一つは「一日は一生の短縮版であり、一生は一日の積み重ねでしかないのだから、一日を大切に生きることが一生を大切に生きることにつながる。」という意味です。もう一つは「1日すぎれば生まれ変わったと思い、明日は新たな気持で臨む」という意味です。どちらも一日一日を真剣に生きることを勧める言葉です。「一日は貴い一生である。これを空費してはならない」という言葉は明治、大正時代の思想家でキリスト教指導者の内村鑑三氏の言葉です』

【土曜講座に是非ご参加下さい】
 年8回土曜日に開催される「土曜講座」は平成4年度から始まっています。“授業では学べない学びをさせたい”という思いで土曜講座」はスタートして今年で25年目になります。近年は「安城まちの学校」と提携し、地域の小学生、大人向けの講座を多く開催しています。高校生向けの講座が少ないのが現在の課題です。今年はあと4回講座が予定しています。ホームページに案内していますので興味のある講座がありましたら保護者の方もご参加下さい。申し込みは本校研究部の竹内先生が担当しています。

 第5回 10月22日(土)10:00-12:00 場所 本校

 第6回 11月12日(土)10:00-12:00 場所 本校

 第7回  1月21日(土)10:00-12:00 場所 本校

 第8回  2月18日(土)10:00-12:00 場所 本校
 

 

【新聞のコラムより 東奥新聞(青森) 2016年09月19 「天知人」より転載】

 今年93歳になる作家佐藤愛子さん。近著のエッセー集「九十歳。何がめでたい」で、便利、快適ばかり追い求める世の中への怒りを吐き出し、意気軒高ぶりを見せる。例えば「スマホって何?」と問い、1台にさまざま機能があると聞くと「そんなものが行き渡ると、人間はみなバカになるわ」と痛快にぶった切る。
 佐藤さんは88歳のときに長編小説「晩鐘」を書き上げ、あとはのんびり老後を−と思っていたとか。だが「のんびり」の生活に入ってみると、どうも楽しくない。気が滅入(めい)ってウツウツとした日々を過ごしていた。
 依頼を受けて、今回のエッセーを手掛けたところ、ウツから抜け出した。「人間は『のんびりしよう』なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました」。
 佐藤さんより、ぐっと「若い」73歳、広島の男性も意気軒高。先日、津軽半島の権現崎から泳ぎだし、10時間後に38キロ先の北海道に到着。津軽海峡の単独遠泳横断に見事成功した。「おじいちゃん」と呼んだら失礼に当たりそう。痛快な鉄人ぶりだ。
 きょうは敬老の日。昨年の日本人の平均寿命は女性87.05歳、男性80.79歳でともに過去最高を更新、長寿社会が進む。認知症や介護を巡る問題などがクローズアップされるが、意気軒高なお年寄りから逆に元気をもらうことだってある。

9月の推薦図書「とと姉ちゃん Part1 Part2」各1188円 NHK出版 
 NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のガイドブックです。出演者へのインタビューやあらすじ、出演者の対談、特集記事「ドラマの時代背景と当時の衣・食・住を探る(Part2)」などわかりやすい構成になっています。とと姉ちゃん」の主人公の小橋常子さんと共に雑誌作りに情熱を燃やす花山伊佐次さんのモデルは「暮しの手帖」の初代編集長・花森安治氏です。花森安治氏の編集姿勢は「消費者目線」、時には商品批評をめぐって企業と厳しい争いをした人です。花森安治氏を理解できる入門書としても薦めます。

【9月末から10月の行事】
 9月23日~24日(金•土) 学園祭
 9月30日(金)      7限 生徒会立会演説会
  10月 1日(土)     学級懇談会(別日開催のクラスもあります)
  10月 8日(土)     第2回英語検定
  10月11日~14日(金) 第3回定期試験
  10月15日(土)     第2回学校見学会
  10月18日~11月11日(金)朝の読書 読書旬間
  10月22日(土)     土曜講座 
  10月25日(火)     愛知県私学振興推進大会 名古屋市公会堂
                            PTA役員を中心に30名ほど出席予定