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校長通信 響き合う学校 2016年5月号

H28年5月号

響きあう学校      安城学園高等学校だより 2016.5.26(木) 第156号

安城学園高等学校長 坂田 成夫     

【水のこころ  高田敏子】

  水は つかめません   水は すくうのです

  指をぴったりつけて   そおっと 大切に──

  水は つかめません   水は つつむのです

  二つの手の中に     そおっと 大切に──

  水のこころ も     人のこころ も

【今月の詩と詩人 高田敏子】 
 1914年~1989年。東京日本橋生まれ。「お母さん詩人」「台所詩人」と呼ばれる。『月曜日の詩集』、『藤』、「暮らしの中の詩」「にちようび/母と子の詩集」「藤」など詩集多数。「こぶしの花」「藤の花」「別の名」「樹の心」などは私が勧める詩です。紹介した「水のこころ」もわかりやすい詩ですが納得させられる詩です。「水のこころ」は「人のこころ」。「水のこころ」と同様に「人のこころ」も「そおっと大切にしましょう」と詩っています。水のこころも、人のこころもつつむのです。 

【主要国主要会議に期待しています】

 第52回主要国首脳会議が明日(26日)から三重県志摩市で始まります。日本で開催されるサミットは6回目、先回の北海道洞爺湖から8年ぶりの開催となります。会場が隣県だけにものものしい警備の中で会議が行われることをあらためて実感します。テロが続出している昨今の世界情勢を反映しています。今回は日本・米国・英国・フランス・ドイツ・イタリア・カナダの7ヶ国の首脳と欧州理事会議長及び欧州委員会委員長が参加します,ロシアはウクライナ問題があってから参加していません。会議では日常生活に直結する景気・雇用などの経済問題、世界の未来に繋がる政治問題、社会問題などが話し合われます。毎回、話題にはなっていると思いますが世界から紛争を無くす問題、貧困や飢餓を無くす問題等になぜ有効な手が打てないのか、会議自体が問われているように思います。難しい問題だとは思いますがそうした問題の解決に向けて主要国の首脳は早急に取り組んで欲しいと期待しています。

【アフガニスタンに緑の大地がよみがえる】  〜用水路が完成、人々が戻り農業が復活 
 1年生の総合学習の授業で中村哲先生の話をしています。これからの高校3年間で大事なことはこれからどう生きていくかを考えること、どう生きていくかを考えて、勉強に取り組んで欲しいというテーマの中で中村哲先生の話を取り上げています。以下、中村哲先生の紹介です。
 中村哲先生は1983年にパキスタンのハンセン病患者の治療を目的に「ペシャワール会」を発足させ1984年5月にパキスタン北西部のキリスト系病院に着任しました。やがてハンセン病患者以外の患者たちもたくさん訪ね、診療するようになります。当時、パキスタンの隣国アフガニスタンでは、1978年から始まったソ連軍のアフガニスタン侵攻で紛争が泥沼化し、多くの難民を収容する施設が点在していました。その施設の巡回診療も中村哲先生は行いました。
2000年にこの地域を大干ばつが襲いました。戦乱による荒廃と地球温暖化による大干ばつで多くの人々が故郷を捨てて難民となりました。飢えた子どもたちの中には空腹から汚い水を飲んで感染症にかかり、亡くなっていくものも多くでました。
 中村哲先生たちは日本式の井戸を掘ることを思いつき、日本からの応援の資金を使って仲間の人たちと約1,600本もの井戸を掘り、多くの人の命を救いました。ただ、枯れる井戸も続出しました。
 そこで中村先生たちは2002年に用水路をつくる計画を発表。2003年から建設をスタートさせます。雪解け水を多数の池に貯めて、その池から用水に流し、大地に水を供給し、作物を作っていこうという計画です。
2010年3月全長約25キロメートルの用水路が完成しました。荒れ果てた大地に緑が戻り、故郷を離れていた人たちが戻り、砂漠になっていた地帯で農業が復活します。用水の流域で約65万人が定住するようになりました。稲や麦が育ち、イモが収穫され、綿の実も収穫されています。オレンジも収穫され始めました。人々に笑顔が戻り、その地域では戦争や紛争がなくなりました。貧しさからの脱却、それが平和に繋がっていく、と中村哲先生はアフガニスタンの地で語っています。

【フィリピン内戦を集結させたのは日本から派遣されたJICAの職員】

 上記の中村哲先生以外にも素晴らしい人たちはたくさんいます。JICAという組織があります。JICAは2003年(平成15年)10月1日に設立された外務省所管の独立行政法人です。政府開発援助(ODA)の実施機関の一つであり、開発途上地域等への資金協力、技術協力、ボランティアイ協力、国際緊急援助協力等を行っています。
 フィリピンでは、長い間内戦が続いていましたが 2006年に内戦をやめさせるために国際監視団が派遣されます。日本からはJICAの人たちが派遣されます。JICAの人たちはそこで道路を建設し、農業指導、縫製指導、学校建設に入ります。農業指導が成功し、作物が格段に豊かに実り、新らしくできた道路を使って町まで売りに行けるようになります。
縫製指導では織物工場が稼働して、女性たちの働き場所が出来ます。子どもたちは学校に通って本が読めるようになっていきます。高校や大学へ行かせたいと親たちは思うようになります。
戦争をやめて平和を続けたいと多くの人々はそう思うようになります。

 戦争をしていた指導者があるとき、JICAの招待で日本を訪問します。広島・長崎を訪問し、日本の人々が平和を愛していることを知ります。自分の住んでいる国もいつか日本のように、平和で豊かな国にしたいと決意します。
そして生まれてきた娘に「ヘイセイ」と名付けたそうです。「ヘイセイ」はその指導者にとって平和と同意語です。JICAの人たちの仕事にも敬意を表します。

【新聞のコラム 長崎新聞 水と空 5月5日朝刊】

 「大丈夫ですよ。赤ちゃんですから気になさらないでください」。ご記憶の方もおられるだろうか。日本新聞協会の「ハッピーニュース」。今年の大賞は、バスの車内で泣き始めた乳児に手を焼く母親に、運転手さんが明るい口調の車内アナウンスで語り掛けた-という全国紙の記事だった▲焦る母親。一番の理由はきっと、子どもの泣き声、笑う声が私たちの日常からどんどん遠ざかっているからだろう▲待機児童の多さが社会問題化して久しいのに、近隣住民が”騒音被害”を言い募って保育園が開設できない…他県ではそんなニュースもあった▲きょうはこどもの日。県統計課によると、4月1日現在、県内の15歳未満人口は昨年より2531人少ない17万7639人。なだらかな減少曲線は1955年から続くと聞けば「約…」と数字を丸めることにさえ何だか抵抗を感じる▲大正時代から昭和の初めに短行の詩を数多く残した詩人の八木重吉に「子ども」と題した作品がある。〈子どもになぜ惹かれるか/子どもは/善いことをするにも/悪いことをするにも一生懸命だ〉。4行に凝縮した観察の視線の優しさ▲場をわきまえる、空気を読む、そんなのまだまだ先でいい、と笑って言える大人でありたい。私たちも昔は子どもだったことを思い出しながら。

5月の推薦図書 スクープのたまご 大崎 梢 文藝春秋 1728円】

 5月の連休に東京へ出かけた時に新幹線の中で読んだ本です。面白く、楽しく読めた本です。そして週刊誌の記者たちの思いもわかる本です。スクープがどうやって生まれているのか、記者たちがどんな気持ちでスクープを取り上げているのか、週刊文春の記者に徹底的に取材して書き上げています。4月22日発売の新刊です。

【5月末から6月の行事】
 5月28日(土)〜29日(日)生徒会合宿

 5月30日(月)  体育祭準備

 5月31日(火)  体育祭 

 6月 4日(土)  同窓会総会 吹奏楽部定期演奏会(安城市民会館)

 6月 4日(土)  土曜講座 

 6月 5日(日)  吹奏楽部定期演奏会(安城市民会館)

 6月18日(土) PTA1日研修(滋賀県長浜) 

 6月29(水)~7月5日(火)第2回定期試験